リモートデスクトップ / リモート操作

Android版 AnyDeskのインストールと使い方

※この記事は https://eizone.info/ より移行したものを再編集したものです。

AnyDeskは、個人利用であれば無償で使える軽量なリモートデスクトップアプリです。パソコンのリモート操作のほか、モバイルデバイス間でのリモート操作も可能です。

👉️ 本記事は、Android環境における AnyDeskの基本的な使い方を解説しています。Windows版をご覧になる場合は、上部のタブを切り替えてください。

AnyDeskの概要

AnyDeskの用途と活用シーンです。使用目的や導入を検討する際の参考にしてください。

離れた場所から Androidデバイスやパソコンを操作したい場合。

外出先から自宅PCのファイルを開きたいとき、離れた家族のスマートフォンの操作をサポートしたいとき、職場の端末にリモートでアクセスして作業を続けたいときなど。

機能と特長

  • リモートデスクトップ接続によるデバイスの操作が可能
  • 同一 LAN上の AnyDeskインストール済みデバイスを自動検出
  • 共同作業やチャットをサポート
  • リモート先との間でファイル転送が可能
  • 通信は TLS 1.2で暗号化され、接続時にはアクセス許可が必要
  • 軽量設計で低速回線でも安定して動作

無料ライセンスでは、クライアントが最新のバージョン(9.x)の場合、1回のセッションにつき約 5分の時間制限があり、経過後はダイアログが表示されてリモート接続が切断されます。
この仕様は従来の「商用利用判定」とは関係なく適用されます。ただし、再接続は可能で、接続回数に制限はありません。


アプリ情報・システム要件

下のタブから各情報をご確認ください。

アプリ情報

開発元

AnyDesk Software GmbH

開発元の拠点

ドイツ

公式サイト

https://anydesk.com/ja

アプリのバージョン

8.0.4

提供形態

商用ソフトウェア(無料版あり)

ライセンス形態

プロプライエタリ(商用ライセンス)

第三者と共有されるデータ

AnyDeskの Android版では以下のデータが共有される可能性があります。

  • ユーザーID(アカウント ID・アカウント番号・アカウント名など)
  • 連絡先
  • デバイスまたはその他の ID(IMEI 番号・MAC アドレス・Widevine ID・Firebase ID・広告 ID など)

AnyDeskのプライバシーポリシーには「当社はサービスの提供や改善、法的義務の履行、または技術的支援のために第三者サービスプロバイダを利用することがある」と明記されています。

Git

Git

システム要件

OS

Android 5.0以上

CPU

メモリ

Wake on LAN(WOL)の設定

パソコンに無人アクセスを行うには、パソコンおよびルーターで WOL(Wake on LAN)を有効にし、リモート側から起動信号を送信する WOLアプリが必要です。詳しい設定手順については、以下のページを参照してください。

インストールと設定

スライドを進めるには、画面右端の矢印をクリックしてください。

インストールの手順
  • Google Playストア からインストール
  • インストールが完了したら AnyDeskを開き、プライバシーポリシーに問題なければ「OK 」をタップ
  • 画面の案内に従ってガイドを進める
  • [セットアップ未完了]のダイアログが表示されたら「OK」をタップ
  • [セットアップ]の画面が表示されるので、必要な権限を付与

権限の付与

セットアップ画面で表示項目をタップすると、該当の設定画面が開くので、AnyDeskを選択して権限を付与します。
意図せずセットアップ画面を閉じた場合は、ホーム画面左上のハンバーガーボタンから[セットアップ]を選択してください。

通知を有効にすると、リモート接続の確立時や他のデバイスからの招待、リモートアクセス要求などの際に、プッシュ通知が表示されます。Androidデバイスをクライアント(操作する側)専用で利用する際は、無効のままでも特に問題はありません。

接続したデバイス間でファイルの送受信をする際に必須の権限です。AnyDeskでリモート操作のみを行う場合は無効のままで問題はありません。

Androidデバイスをホスト(リモート操作を受ける側)として使用する際は、バックグラウンドで接続要求の受信待ちを行います。[バッテリー最適化]が有効だと、Androidがアプリの動作を停止する可能性があるため、バックグラウンドでのバッテリー使用を[制限なし]に変更します。
Android15以降は、[バッテリーの最適化]をタップして設定画面を開き、[AnyDesk]を選択します。[アプリのバッテリー使用量]の設定画面で[バックグラウンドでの使用を許可]をタップし、[制限なし]に変更します。

[オーバーレイ]は、他のアプリの画面上に AnyDeskの操作用ボタンや制御インターフェースを表示するために必要な権限です。無効の場合は操作に支障を来す可能性があります。

Androidデバイスをホストとして使用する際、マイクに入力された音声をクライアント側で受信するために必要な権限です。音声が不要な場合や、Androidデバイスをホストとして利用しない場合は無効のままで問題はありません。
有効にする場合は、[セットアップ]の[マイク]をタップし、[アプリ情報]の[権限]でマイクをオンにします。

自動切断

AnyDeskは無操作状態が一定時間(初期設定では 10分)継続すると、自動的にセッションを切断します。

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セッション切断までの時間延長は、ホスト側の設定が適用されます。
時間の設定は、ホーム画面左上のハンバーガーボタンから[設定]の[セキュリティ]を開き、[自動切断]の[タイムアウト]で編集します。

プラグインのインストール

[プラグイン AD1]は、Androidデバイスをホスト(リモートされる側)として使用する際に必要なプラグインです。
このプラグインは、ホスト側の Androidデバイスにインストールすることで、タップやスワイプなどの操作が可能になります。

Android OSは、セキュリティ対策として Android 10以降(13で厳格化)、画面共有やキャストを行う際にユーザー操作による明示的な許可(手動操作)が必須になりました。
この仕様変更により、アプリ側から自動的に画面キャプチャやキャストを開始できなくなったため、AnyDeskのプラグインをインストールしても[無人アクセス]は行えません。
また、Android 12以前のバージョンはすでに更新サポートが終了している可能性が高く、セキュリティリスクがあるため、AnyDeskのプラグインはインストールしないでください。

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[セットアップ]からプラグインの[インストールしてください」をタップします。

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アプリストアからインストールします。

リモートコントロールの許可

インストールしたプラグインにデバイスのフルコントロールを許可します。

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[セットアップ]を開き、プラグインの[同意してください!]をタップします。
[プラグインの使用許可]に関するダイアログが表示されるので[同意する]をタップします。

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[セットアップ]画面に戻るので、[アクティブ化してください]をタップします。

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[ユーザー補助]の画面が開くので、AnyDeskのプラグインをタップします。

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プラグインを有効にして、フルコントロールを許可します。

バッテリー最適化の解除

バックグラウンドで接続要求の受信待ちを行うため、プラグインのバッテリー最適化を解除します。

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Androidの[設定]から[アプリ]を開き、[すべてのアプリ]から AnyDeskのプラグインをタップします。

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[アプリのバッテリー使用量]を開き、[バックグラウンドでの使用を許可]をタップして[制限なし]にします。

リモート要求の通知

リモート接続の要求があった場合、初期設定では AnyDeskがフォアグラウンドで起動していないと、接続は自動的に拒否されます。接続要求時にプッシュ通知を表示させるには、設定を変更する必要があります。

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設定を変更する場合は、ホーム左上のハンバーガーボタンから[設定]を選択し、[セキュリティ]を開きます。
[双方向接続]の項目で、[AnyDeskウィンドウが見える場合のみ許可する]から[接続を常に許可する]に切り替えます。

不正アクセス防止対策

不正アクセスを防止する機能として、AnyDeskアドレスを登録して、アクセス可能なデバイスを制限できます。
ただし、無人アクセスが利用できない現在(Android 13以降)の環境では、この機能の有効性は限定的です。

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アクセスできるデバイスを制限する場合は、ホーム左上のハンバーガーボタンから[設定]を選択し、[アクセス]を開きます。
[アクセス制限]の項目にある[お使いのデバイスへのアクセスを以下の AnyDeskアドレスに制限できます]にチェックを入れ、[アクセス制限]の箇所にアクセスを許可するデバイスの AnyDeskアドレスを入力します。

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使い方

AnyDeskは、AnyDeskアドレスを使用してデバイスのリモート操作を可能にします。

クライアントでの利用

クライアント(リモート操作する側)として使用する場合は、接続先デバイスが起動し、AnyDeskが実行中であることが前提条件です。

接続先がパソコンの場合、AnyDeskをインストールしていれば Windows起動時に自動実行され、バックグラウンドで動作します。インストールしていない場合は、手動で AnyDeskを起動しておく必要があります。

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ホーム画面上部のアドレスバーに、接続先の AnyDeskアドレスを入力します。
接続先がパソコンで、無人アクセスを有効している場合は、パスワードを入力すると接続が確立します。無人アクセスが無効の場合は、手動で接続の承認が必要です。

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接続が確立すると接続先の画面が表示されます。

ホストでの利用

ホスト(リモート操作を受ける側)として使用する場合は、接続時にアクセス権限の付与が必要です。

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初回接続時は、リモート接続に関する警告が表示されます。内容を確認し、[私はリスクを認識しています。]をチェックして[承認する]をタップします。

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権限プロファイルで、クライアントに付与する権限を選択します。
[デフォルト][フルコントロール][無人アクセス]を選択すると、クライアント側で画面の操作が可能になります。
一方、[画面共有]を選択した場合は、操作はできず画面の閲覧のみになります。

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画面共有の設定画面になります。
[1個のアプリ共有]と[画面全体を共有]があるので、リモート操作を行う場合は[画面全体を共有]を選択し、「画面を共有」をタップします。
接続が確立するとリモート操作が可能になります。

[設定]の[権限]から[権限プロファイル]を開き、[無人アクセス]で[無人アクセスを許可する]を有効にしてパスワードを設定すると、[着信接続リクエスト]をスキップできます。
ただし、Androidの仕様により、[画面共有]の設定画面はスキップできないため、実質的に無人アクセスは機能しません。

リモート操作

クライアントとして使用する場合は、接続先がパソコンの場合もタップとスワイプで操作できます。

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セッションの切断や入力モード変更、クライアント・ホスト間でのファイル転送などは、右側に表示される AnyDeskアイコンから操作します。

不具合の対処法

Android版では、環境によって以下のような不具合が報告されています。

  • セッションを切断しても、AnyDeskアドレスバーのアドレスがクリアされない
  • セッションは切断されているのに、切断を要求するダイアログが表示される
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不具合が発生した場合は、ホーム画面にある AnyDeskのアイコンをロングタップして[アプリ情報]を開き、[強制終了]を実行してください。
AnyDeskを再起動します。

AI(ChatGPT)による評価

AnyDesk(Android版)は、軽量で動作が安定しており、Android端末からWindowsやmacOS、Linuxなど多様なOSをリモート操作できる点が高く評価されています。通信の暗号化(TLS 1.2/AESなど)も備え、セキュリティ面への配慮も確認されています。通信環境が不安定でも比較的滑らかに動作するとの報告も多く、外出先からのリモート操作やサポート用途に適しています。

一方、無料版ではセッション時間や機能に制限があり、長時間利用や商用利用には不向きです。特定の端末やバージョンでは接続不安定や表示不具合が見られることもあり、複雑な操作環境では注意が必要です。

総じて、AnyDesk Android版は個人利用や短時間のリモート操作には実用性が高いアプリですが、無料版の制限や安定性のばらつきを理解し、信頼できる相手との安全な運用を前提に活用することが望ましいです。

他ツールとの比較

下記は各アプリの「無料版」での比較になります。

項目

TeamViewer

RustDesk

機能性

操作性

安定性

安全性

◎:非常に良い ◯:おおむね良い △:やや劣る ✕:対応していない

備考

近年、リモートデスクトップアプリを利用した詐欺や不正アクセスが多数報告されています。
詐欺の手口としては、「テクニカルサポートの偽装」「知人や取引先を装った SNS/チャットでの依頼」「偽の求人・契約・投資の誘い」などです。ただし、Androidの場合は、リモート接続時に本人の承認が必要なため、ユーザーが能動的に許可しない限り、操作はできません。

リモートアクセスの許可は、自宅の合鍵を渡すのと同じです。リモート操作を許可する場合は、リスクを把握したうえで、必ず信頼できる相手に対してのみ行ってください。

更新履歴

  • 2025-11-07:eizone.info(初版公開日 2021-01-08、最終更新日 2025-03-21)の記事を編集して初版公開

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