動画編集

Aiarty Video Enhancerのインストールと使い方

Aiarty Video Enhancerは、最適化された AIモデルを用いて、動画のアップスケーリングや画質補正を実行する動画処理アプリです。

Aiarty Video Enhancerの概要

Aiarty Video Enhancer の用途と活用シーンです。使用目的や導入を検討する際の参考にしてください。

低解像度の動画をアップスケーリングしたい場合、撮影時のノイズやブレを抑えたい場合、細部の視認性を補正したい場合。

古い端末で撮影した動画を改善したいとき、SNS用に画質を整えたいとき、DVDや SD画質素材を高解像度化したいときなど。

機能と特長

  • 低解像度の動画を高解像度にアップスケーリング
  • ノイズ除去やシャープ補正など複数の画質補正処理を実行可能
  • 手ぶれ補正によるフレーム間の揺れの低減処理を搭載
  • カラー補正で明度・彩度・コントラストの再調整が可能
  • 複数の AIモデルを選択し、処理方式を切り替え可能
  • 複数動画のバッチ処理に対応

アプリ情報・システム要件

下のタブから各情報をご確認ください。

アプリ情報

開発元

Digiarty Software, Inc

開発元の拠点

中国

公式サイト

https://jp.aiarty.com

アプリの詳細ページ

https://jp.aiarty.com/aiarty-video-enhancer

アプリのバージョン

3.0

提供形態

商用ソフトウェア

ライセンス形態

プロプライエタリ(商用ライセンス)

Git

Git

インストールと設定

スライドを進めるには、画面右端の矢印をクリックしてください。

Aiarty Video Enhancer v3 001
Aiarty Video Enhancer v3 001
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インストールの手順
  • 公式サイト からインストーラーをダウンロード
  • ダウンロードしたインストーラーを起動し、ユーザーアカウント制御のプロンプトが表示されたら許可
  • 使用許諾書に問題なければ「インストール」
  • 「開く」をクリックしてインストール完了
  • 初回起動時にグラフィックカードの情報が表示されるので「OK」で閉じる
  • 試用する場合は「後で通知する」をクリック

システム要件

OS

Windows 11/ 10(64-bit)

CPU

Intel / AMD

メモリ

8GB以上、16GB以上を推奨

GPU

AMD Radeon R9 390(X)、Radeon R9 395X2以降
Intel Haswell (4th-gen core) HD Integrated Graphics以降
NVIDIA GTX Titan X, GTX 980 Ti, GTX 980, GTX 970, GTX 960以降
GeForce GTX 1050以降

AIモデルのダウンロード

有料版を利用している場合はエラー回避のため、処理を実行する前に、最新 AIモデルのダウンロードを推奨します。

Aiarty Video Enhancer v3 008

[設定]メニューの[モデル全体をダウンロード]を選択すると、AIモデルを最新の状態に更新できます。

使い方

Aiarty Video Enhancerは、使用する AIモデルと出力形式を指定するだけで、動画を高画質化できます。

Aiarty Video Enhancer v3 012

編集する動画は、Aiarty Video Enhancerにドロップして追加します。
バッチ処理に対応しているので、複数の動画(クリップ)を個別に設定して一括出力できます。一括出力を行う場合は、追加したクリップを選択し、右ペインで設定を行ったうえで「タスク追加」をクリックして登録します。

Aiarty Video Enhancer v3 009

右サイドパネルの[AIモデル]から使用するモデルを選択します。

📝 AIモデルの特徴

  • moDetail-HQ v3
    ディテールの生成や改善を行うモデルで、毛髪や布地、背景の細部を強調したい場合に適しており、低解像度素材の補完や高倍率の拡大処理を行う用途に向いています。
  • Smooth-HQ v3
    動画中のノイズ・歪み・乱れ・圧縮劣化などを抑制することを目的としたモデルで、乱れや粗さのある映像を整えたい場合に適しており、色調を維持したまま欠陥を除去したい用途に向きます。
  • superVideo vHQ
    低照度環境で撮影された映像や暗部ノイズが目立つ素材を処理する用途に適しており、高倍率の超解像を伴う補正を行いたい場合に利用できます。

AIモデルには、画像生成や画像・動画のノイズ除去などで使用されている[Diffusion(拡散モデル)]と、生成モデル(Generator)と識別モデル(Discriminator)の競争で品質を向上させる[GAN(Generative Adversarial Network)]が使用されています。
[moDetail-HQ v3]と[superVideo vHQ]は、Diffusionで安定した土台を作り破綻を抑えつつ、GANで細部を補強して解像感を向上させる[Diffusion+GAN]の構成になっています。
[Smooth-HQ v3]は、モデルの特性上[Diffusion]のみの構成です。

Aiarty Video Enhancer v3 011

解像度のアップスケーリングは、[拡大]で設定します。オリジナルと同じ解像度で高画質化する場合は[1倍]を選択します。

Aiarty Video Enhancer v3 010

[強度]は、元の動画に対して AI がどの程度「手を加えるか」の度合いを表すパラメータです。
デフォルト設定で最大(1.0)になっているので、出力結果の質感が不自然な場合は、強度を下げて再実行してください。

Aiarty Video Enhancer v3 013

[ステップモード]は [Diffusion]を使用したモデルで「ステップ数」を増やして画質の向上が期待でききますが、処理時間は長くなります。一方、[Turbo]は[Diffusion]のステップ数を下げ、[GAN]の後処理強度を軽減する設定で、画質は低下しますが処理時間が短縮されます。

その他、必要に応じて、編集・カラー・HDR・フレーム補間・音声ノイズ除去などのオプションを有効にして設定します。

Aiarty Video Enhancer v3 014

[書き出し設定]で、ファイル形式やコーデックを設定します。デフォルトでは、一般的な用途に対応できる構成があらかじめ選択されています。
設定が完了したら、メインパネルで出力するタスクを選択し、「選択項目を書き出す」をクリックするか、「一括書き出し」でタスクの処理を開始します。

出力時のエラー

Aiarty Video Enhancerは、ファイルを出力時に処理に必要な AIモデルを自動でダウンロードします。そのため、通信環境やサーバの状況が不安定な場合は、モデルを取得できずエラーが表示されることがあります。
特に、[moDetail-HQ v3]以外のモデルは、初回利用時にモデル本体がダウンロードされるため、エラー率が高くなります。
エラーが発生した場合、VPNやセキュリティアプリの通信制限を見直してください。また、有料版であれば AIモデルの本体をダウンロードすることで回避できる可能性があります。

AI(ChatGPT)による評価

🧠 Aiarty Video Enhancer は、動画のアップスケーリング、ノイズ除去、ブレ補正、色補正などをまとめて行える多機能型のAI動画エンハンサーで、操作がわかりやすく初心者でも扱いやすい点が強みです。ローカル処理のためプライバシー保護の面でも安心して利用でき、家庭用動画やSNS向け動画の画質改善には十分な性能があります。
一方で、極端に劣化した映像では改善効果に限界があり、高度な処理ではGPU性能を要求するため低スペック環境では動作が重くなる可能性があります。

プロ用途や高精度な復元を求める場面では物足りることもありますが、総合的には「手軽さ」「多機能性」「コストパフォーマンス」を兼ね備えた、一般ユーザー向けのバランスの良い動画強化ツールと評価できます。

他ツールとの比較

項目

UniFab

Topaz Video AI

機能性

操作性

安定性

安全性

◎:非常に良い ◯:おおむね良い △:やや劣る ✕:対応していない

備考

AIモデルを使用したエンハンサーは、GPUのハードウェアアクセラレーションを使用するため、処理時間は GPUの性能に直結します。エントリークラスのグラフィックカードの場合、30分の HD動画の高画質化と、フルHDにアップスケーリングすると、処理に 8時間以上必要になります。
ただし、AIモデルではディテール補完やノイズ低減などの処理が行われるため、従来の補間方式による単純拡大とは仕上がりが大きく異なります。

Aiarty Video Enhancerは、設定項目が整理されており、操作が簡素化されていることから、手軽に動画の高画質化や高解像度化を行いたい場合の有力な選択肢になります。

更新履歴

  • 2025-12-02:初版公開

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