ランチャー / ホームアプリ

Lawnchair 15の設定と使い方

Lawnchair 15は、広告表示や個人データの収集がない Android用のホームランチャーです。
Android 15を正式にサポートし、Lawnchair 14 の既存機能が強化・拡張されています。

Lawnchair 15の概要

Lawnchair 15の用途と活用シーンです。使用目的や導入を検討する際の参考にしてください。

Pixel Launcherと同等の操作感を持ちながら広告や余計な機能を排除し、Androidホーム画面をシンプルにカスタマイズしたい場合。

Google以外の検索エンジンを使いたいとき、アプリ一覧の表示方法を柔軟に変更したいとき、最新の Androidバージョンに対応したホーム画面を利用したいときなど。

機能と特長

  • Launcher3(Pixel Launcher)をベースにした AOSP互換ランチャー
  • 広告やトラッキングを排除したシンプルな設計
  • Google以外の検索エンジン選択機能
  • アプリアイコンやラベル表示のカスタマイズ
  • ジェスチャー操作の拡張設定
  • フォルダデザインやドロワー表示の柔軟な調整
  • システム外観に合わせたダークモード対応
  • Material Youのテーマや色抽出など一部機能に対応
  • 設定UIを強化し、カスタマイズ項目を細分化
用語解説

AOSPは、Googleが主導して公開している Androidのオープンソース版プロジェクトです。スマートフォンの基本OS部分(ホーム画面、設定アプリ、システムライブラリなど)が含まれ、誰でも自由に取得・改変・利用できます。
AOSPは「純粋な Androidの基盤」と位置づけられ、Pixelや Samsungなど各メーカーの独自機能はこの AOSPをベースに追加・改変されています。カスタムランチャーや独自OS(LineageOSなど)も、このAOSPを基に開発されています。

Launcher3は、AOSPに含まれる標準的なホームアプリ(ランチャー)の名称です。Googleが公開しているオープンソース版であり、基本的なホーム画面やアプリドロワーの機能を提供します。
多くのカスタムランチャーやメーカー独自UIの基盤として利用されています。
Pixel Launcherは、Launcher3をベースにした Google Pixelシリーズのスマートフォンに搭載されている公式ランチャーです。
独自の検索バー、ウィジェットのデザインなど、Pixel専用の拡張機能を備えています。

Beta版利用に関する注意事項

Lawnchair 15は Beta版として公開されており、正式版ではありません。
利用の際は以下の点に注意してください。

  • 動作が不安定になる場合があります。
  • 一部の機能が未実装、または予告なく変更・削除される可能性があります。
  • 端末環境によってはクラッシュや予期しない挙動が発生する場合があります。
  • 開発途中のため、サポートや更新が継続される保証はありません。
  • 日常的に利用する端末に導入する場合は、自己責任での使用が前提になります。

アプリ情報・システム要件

下のタブから各情報をご確認ください。

アプリ情報

開発元

Lawnchair Team(オープンソース開発コミュニティ)

開発元の拠点

グローバル

公式サイト

https://lawnchair.app/

アプリの詳細ページ

https://github.com/LawnchairLauncher/lawnchair

アプリのバージョン

15 Beta1

提供形態

オープンソースソフトウェア(OSS)

ライセンス形態

Apache License 2.0(オープンソースライセンス)

Git

Git

システム要件

OS

Android 8.0以上

CPU

メモリ

ストレージ

第三者と共有されるデータ

デベロッパー申告による他の企業や組織と共有するデータはなし。

インストールと設定

Lawnchairの最新版は Playストアからインストールできます。
ただし、配信ポリシーの制約により、公式FAQでは「フィード」を有効化する際に Lawnfeed ではなく AIDL Bridge を使用する方法が案内されています。

Playストア版は APK版よりも導入が簡単で、アプリの自動更新も有効になるため、Playストア版の利用を推奨します。

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Playストア から Lawnchair をインストールします。

APK版の Lawnchairは、バージョンアップされても自動更新されず、手動でインプレースアップグレード(上書きインストール)が必要になります。

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  • GitHubの Lawnchair15 Beta1のページ から APKをダウンロード
  • ダウンロードした APKを開く
  • 提供元不明でブロックされた場合は、不明なアプリのインストールを許可
  • Lawnchairをインストール
  • インストールが完了したら「開く」をタップして、インストール完了

デフォルトのホームアプリに設定

Lawnchairをデフォルトのホームアプリに設定します。

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Androidの[設定]で[アプリ]を開きます。

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[デフォルトのアプリ]を開いて、[ホームアプリ]をタップします。

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デフォルトのホームアプリを Lawnchairに変更します。

通知へのアクセス許可

Lawnchairで通知ドットを表示するため、通知へのアクセスを許可します。

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[タップでセットアップ]をタップします。

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ダイアログが表示されるので「設定を変更」をタップします。

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最下部にある「通知ドット」をタップします。
「通知へのアクセス権」に関するダイアログが表示されるので、「設定を変更」を選択します。

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「Lawnchair」を選択します。

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Android 13以降は、グレーアウトしている[通知へのアクセスを許可]をタップし、ダイアログが表示されたら閉じます。

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[通知ドットの表示]をタップします。

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[アプリの情報]画面が開くので、 右上にある 3 点リーダーを開いて[制限付き設定を許可]をタップします。

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[通知の確認、返信、管理]または[デバイスとアプリの通知]の設定画面に戻り、 [ 通知へのアクセス許可]を有効にします。

ウィジェットの作成とアクセスの許可

通知へのアクセスを許可したら、デバイスのホームボタンをタップしてホームに戻ります。

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再度[タップでセットアップ]をタップします。
「通知へのアクセス権限」に関するダイアログが表示されたら「キャンセル」します。

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[ウィジェットの作成とアクセスの許可]のダイアログが表示されたら、[Lawnchairによるウィジェットの作成とデータへのアクセスを常に許可する]を有効にして、「作成」をタップします。

Lawnchair14の APK版では、「すべてのファイルへのアクセス権」を付与していましたが、Lawnchair 15の Playストア版では権限設計が見直され、最新の Androidストレージ仕様に合わせて設計されているため、「全ファイル権限」がなくても動作に支障はありません。

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ホーム設定

ホーム画面のグリッド数やドック、検索バーなどの編集は、[ホーム設定]で行います。

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ホーム画面の空いている箇所をロングタップするとメニューが開くので、[ホーム設定]を選択します。

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編集する項目を選択して、カスタマイズします。

  • 一般設定
    テーマ、アイコンパックなどアプリ全体に関わる基本設定。
  • ホーム画面
    グリッド数、アイコンサイズ、ラベル表示の有無など、ホーム画面のレイアウト調整。
  • At a Glance
    ホーム画面上部のウィジェット領域に日付や天気を表示する機能。
  • ドック
    画面下部のドックに表示するアイコン数や背景デザインのカスタマイズ。
  • アプリドロワー
    アプリ一覧画面のグリッド数、背景の透過度、並び順などの調整。
  • ドロワー検索
    アプリドロワーに検索バーを表示し、インストール済みアプリを検索する機能。
  • フォルダ
    ホーム画面上のアプリアイコンをまとめるフォルダの外観やレイアウト設定。
  • ジェスチャー
    スワイプやダブルタップにアクションを割り当てる機能。

レイアウト

ホームやドックに表示するアイコンの数を調整する場合は、グリッド数を編集します。

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ホームのアイコン表示数は、[ホーム画面]の[ホーム画面のグリッド]で(横 x 縦)の数値を設定します。

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必要に応じて、アイコンのサイズやアイコンの下に表示するラベルの表示を設定します。

検索バー

検索バーには、ホーム画面の最下部に表示されているドックの検索バーと、ドックを上にスワイプして表示されるドロワーの検索バーがあります。

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設定する対象を選択します。

ドックの検索バー

ドックの検索バーは、[検索バーウィジェット]を無効にするとホーム画面から非表示になります。

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デフォルトでは、Lawnchairの検索バーウィジェットが有効化されています。
変更する場合は、[検索バーウィジェット]をタップして、ポップアップ画面から選択します。

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Lawnchairの検索バーウィジェットでは、検索エンジンはデフォルトで[Google]が設定されています。
検索エンジンを切り替えると選択したエンジンごとにブラウザ経由で検索が実行され、アプリドロワーにある検索バーとも連動して検索が行えるようになります。

ドロワーの検索バー

ドロワーの検索バーは、グローバル検索をサポートしています。

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検索バー非表示にする場合は「サーチバーを表示する」をオフにします。
検索方式はデフォルトでグローバル検索になっているため、デバイス内のアプリ検索に切り替える場合は「検索のアルゴリズム」で設定を変更します。

用語解説

グローバル検索とは、端末内のアプリ検索に限定せず、インターネット検索や連絡先・設定など複数の情報源を横断的に検索する仕組みです。
Lawnchairでグローバル検索を有効化すると、入力したキーワードに応じてブラウザを通じたWeb検索や、連携する検索エンジンを利用した外部検索が実行されます。

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グローバル検索はデフォルトで アプリウェブが検索対象として有効になっています。
連絡先やファイルを検索対象に含めたい場合は、該当する項目を個別に有効化してください。

「ウェブの提案」は、検索バーに文字を入力した際に、入力内容に応じた Web サジェスト(予測候補) を表示する機能です。
デフォルトでは Googleの検索エンジンが利用され、未確定の入力に対して候補が提示されます。

「ウェブの提案」の項目をタップすると詳細設定画面が開き、サジェストに使用する検索エンジンの変更や、候補が表示されるまでの 遅延時間(maximum web suggestion delay) を調整することができます。

AT a Glance

[At a Glance]は Lawnchair が実装しているホーム画面用のウィジェットで、日付・時刻・天気・バッテリー残量を表示できます。また、メディアプレーヤーで音楽や動画を再生中の場合には、再生中のタイトルが表示されます。

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[At a Glance]の設定画面では、表示する項目の選択や、使用するプロバイダの設定ができます。

📝 At a Glanceのプロバイダー

  • Lawnchair
    デフォルトのプロバイダーです。
    日付・時刻・天気・バッテリー残量・メディアプレーヤーで再生中のタイトルを表示します。
  • Google
    Googleアプリと連動してスナップショットのウィジェットを表示します。
    日付や天気のほか、Googleカレンダーのリマインダーなどの情報表示が可能です。
  • Google検索
    Googleの検索バーを表示します。
    情報カードやスナップショットの機能は含まれません。

フィードの表示

[ホーム画面]の設定にある[フィード]は、Pixel Launcherが実装している Google Discoverに相当する機能です。
Playストア版で表示するには別途 AIDL Bridgeのインストールが必要です。

  • APK版の Lawnchairを使用している場合は こちら を参照してください。
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GitHubのリリースページ から[aidlbridge.apk]をダウンロードします。

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ダウンロードした APKを開き、AIDL Bridgeをインストールします。

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Lawnchairの[ホーム設定]を開き、[ホーム画面]の[フィードを表示]を有効にします。

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[フィードプロバイダー]をタップして、[AIDL Bridge]に変更します。

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ホーム画面で左スワイプが有効になり、Google Discoverが表示されます。

バックアップ

Lawnchairの設定はアプリの配置も含めてバックアップできます。また、バックアップファイルを使用して別のデバイスで復元することも可能です。

バックアップファイルは通常 JSON 形式で保存され、設定やレイアウトを再現できますが、ウィジェットの内容や外部アプリ依存のデータまでは完全には復元できない点に注意が必要です。

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バックアップの作成は、[ホームの設定]を開いて、右上にある 3点リーダーのメニューから[バックアップを作成]を選択します。

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バックアップする項目を選択して、「作成」をタップして保存先を指定します。

AI(ChatGPT)による評価

🧠Lawnchair 15 は Android 15 の機能を取り込みつつ、Pixel Launcher ベースの操作性を維持しつつ拡張性を大きく高めたホームランチャーです。機能性ではアプリ整理やドック強化、検索機能拡張など多くの進化が見られ、安定性においても基盤の刷新により改善が進められています。
ただし、Beta の現状ではアイコンバッジの不具合やクラッシュなど一部の既知課題が残っており、将来的な改良が必要です。ユーザー体験はカスタマイズ性と最新UI対応により魅力が高く、多くの用途に柔軟に対応可能です。
安全性についてもオープンソースという構造上の利点により高い透明性が確保されており、アクセス許可も最低限に抑えられています。

結論として、Lawnchair 15 はホームランチャーとして高い機能性と体験性を備えており、特に Pixel UI を求めつつ高度なカスタマイズを行いたいユーザーには適した選択肢です。

他ツールとの比較

項目

Neo Launcher

KISS Launcher

機能性

操作性

安定性

安全性

◎:非常に良い ◯:おおむね良い △:やや劣る ✕:対応していない

備考

Lawnchairは、ポーランドの  David Sn 氏が開発したホームランチャーです。
開発チームは 2019年4月に  Till Kottmann 氏に引き継がれ、Lawnchair 2  がリリースされますが、同年末以降は開発が停滞しました。
2021年3月に Patryk Michalik 氏が主導して Lawnchair 11 Alpha が公開され、続いて 2022年3月には Lawnchair 12.1 Alpha がリリースされます。しかし、Lawnchair 12 は Beta版を公開しないまま、チームメンバーの多忙によりメンテナンスモードになりました。
その後、MrSluffy(John Andrew Camu 氏)をはじめとする開発者の働きかけによりプロジェクトが復活し、2024年4月に Lawnchair 14 が公開されます。
さらに 2025年7月には Android 15 対応を目的とした Lawnchair 15 Beta1 がリリースされ、内部構造の刷新と最新OSへの最適化が進められています。

更新履歴

  • 2025-08-28:初版公開

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