VPN / Firewall / 通信保護

Android版 Proton VPNの設定と使い方

※この記事は https://eizone.info/ より移行したものを再編集したものです。

Proton VPNは、無料でも利用可能な、スイスを拠点とするセキュアな VPNサービスです。

Proton VPNの概要

Proton VPNの用途と活用シーンです。使用目的や導入を検討する際の参考にしてください。

安全にインターネット通信を利用したい場合や、地域制限のあるコンテンツへアクセスしたい場合。

公共Wi-Fiを利用するとき、国外から国内向けサービスを利用するとき、通信内容のプライバシーを保護したいときなど。

機能と特長

  • プライバシー保護のためノーログポリシーを採用
  • 接続断時に通信を遮断するキルスイッチを搭載
  • トンネリングとAES-256暗号化により通信を保護
  • マルチコアプロセッサに処理を分散させる独自技術「VPN Accelerator」で通信速度を向上(Plus以上)
  • 脅威のあるサイトや広告をDNSレベルでブロックする「NetShield」を搭載(Plus以上)
  • トラフィックの監視や追跡を回避する「Secure Core」を搭載(Plus以上)
  • クライアントアプリはオープンソースで開発
  • 第三者機関による監査を受け、データ処理とセキュリティの透明性を証明

アプリ情報・システム要件・仕様

下のタブから各情報をご確認ください。

アプリ情報

開発元

Proton AG

開発元の拠点

スイス

公式サイト

https://protonvpn.com/ja

アプリのバージョン

5.13

提供形態

フリーミアム(無料版はアップグレードして機能制限解除)

ライセンス形態

プロプライエタリ(商用ライセンス)、一部クライアントアプリは GPL v3で公開

Git

Git

安全性

Proton VPNは独立した第三者機関の監査を受けて安全性を証明し、監査レポートも公開しています。クライアントアプリはGitHubでソースコードが公開されており、透明性が確保されています。

第三者と共有されるデータ

デベロッパー申告による他の企業や組織と共有するデータはありません。

システム要件

OS

Android 8.0以上

CPU

メモリ

ストレージ

仕様

Free

Plus

データ転送量

無制限

無制限

ロケーション

6カ国

126カ国

サーバ数

2300台以上

15000台以上

同時接続デバイス数

1台

最大10台

通信の暗号化

ノーログポリシー

キルスイッチ

プロファイルの作成

スプリットトンネル

P2P接続

Onionドメインへの接続

ストリーミングサービス最適化

VPN接続中に LAN上のデバイスへのアクセス

通信速度向上技術

VPN Accelerator

トラフィック監視回避強化機能

Secure Core

脅威のあるサイトへのアクセスと悪質な広告のブロック機能

NetShield

VPNトラフィックブロック回避

Stealthプロトコル

Stealthプロトコル

Unlimitedプランは、Proton VPNのフル機能のほか、Proton Mail・Proton Drive・Proton Pass・Protonカレンダーなど、Protonが提供するサービスをフル機能で利用できる包括プランです。
共用のクラウドストレージは 500GBの容量が付与されます。

インストールと設定

サブスクリプション契約の有無でフローが変わるので、利用プランを選択してください。

Android版の無料プランではアカウントを作成せずに利用できます。

スライドを進めるには、画面右端の矢印をクリックしてください。

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インストールの手順
  • Playストア から Proton VPNをインストール
  • [ゲストとして続ける]をタップ
  • [後で]をタップ
  • Proton VPNのホーム画面になるので、「接続」をタップ
  • 初回接続に[接続リクエスト]のダイアログが表示されるので「OK」をタップ

スライドを進めるには、画面右端の矢印をクリックしてください。

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アカウント作成の手順
  • Proton VPNの公式サイト にアクセスして「Create a free account」 をクリック」
  • 購入するプランを選択し、サブスクリプションの期間と決済通貨を設定
  • 下にスクロールしてアカウントとパスワードを設定
  • 右に表示されている[概要]で支払い方法(クレジットカードまたはPayPal)を指定し、「今すぐProton Mailの使用を開始してください」をクリックして決済
  • アカウントが作成されたら送信先に表示する表示名を設定して「続ける」
  • パスワードを失念した際に使用する回復用のメールアドレスか、携帯電話番号を選択して入力し「保存」
  • ウエルカム画面が表示されたら「始めましょう」

設定

Proton VPNは、他の VPNアプリと比べて設定項目が多く、特に Pro/ Unlimitedプランでは上級ユーザー向けに柔軟な設定が可能です。ただし、一般的な利用では、デフォルト設定で問題なく利用できます。

無料プランではキルスイッチやプロトコルの変更が可能です。

無料プランでは[スプリットトンネル]を利用できないため、VPN接続が適さないアプリ(通販やデリバリーサービスなど)を利用する際は、一時的に VPNを切断する必要があります。

ProtonVPN Android v5 006

下部メニュー(ボトムナビゲーションバー)から[設定]をタップします。

キルスイッチは、VPN接続が何らかの原因で切断された場合に、すべてのインターネット通信を遮断して情報が漏洩するのを防ぐ機能です。
Androidは OSレベルで VPN接続を管理でき、[キルスイッチ]は Androidの設定で行います。

ProtonVPN Android v5 007

[設定]の[キルスイッチ]には Androidの VPN設定画面のリンクがあり、タップすると Proton VPNが表示されるので、[設定]アイコンをタップします。

ProtonVPN Android v5 008

[キルスイッチ]を有効にする場合は、[常時接続 VPN]を有効にします。

[常時接続 VPN]のみ有効
VPN接続を切断すると通常回線に接続し、通知に VPN切断のアイコンが表示されます。
「常時接続 VPN」と「VPN以外の接続のブロック」を有効
VPNに接続するまでインターネット接続が遮断されます。

プロトコルは「通信規約」のことで、プロトコルの違いによって、速度・安定性・対応環境が変わります。
Proton VPNでは、デフォルトで最適なプロトコルを自動選択する[Smart]が選択されているため、特段に理由がなければ、デフォルト設定で問題ありません。

ProtonVPN Android v5 009

Proton VPNで利用可能なプロトコルは、WireGuard(UDP/ TCP)・OpenVPN(UDP/ TCP)・Stealth(TCP)です。UDPは通信速度が早く、TCPは安定性に優れています。
WireGuardは高速でセキュアな反面、標準仕様では固定 IP設計のため匿名性が不十分だと指摘されていますが、Proton VPNは double-NATを使用して接続を動的にプロビジョニングしており、OpenVPNや IKEv2と同レベルで匿名化されています。

高度な設定

[高度な設定]は、通常デフォルト設定で問題ありません。

代替ルーティングは、Protonのサイトやサービスがブロックされた場合のバイパス機能です。
デフォルトで有効になっています。

IPv6は、インターネット接続におけるIPv6トラフィックをVPNトンネル経由で保護し、IPv6リークを防ぐ機能です。

Plusや Unlimitedなどの有料プランでは、[プロファイル]が利用できるため、接続先のサーバや使用するプロトコルなどの設定を個別に管理できます。

ProtonVPN Android v5 010

下部メニュー(ボトムナビゲーションバー)から[プロファイル]を選択し、[プロファイルを作成]をタップします。プロファイルの作成はウィザード形式になっているので、任意の名前をつけて「次へ」で進みます。

ProtonVPN Android v5 011

[接続種類と位置を選択]で接続先のロケーションや使用するサーバを設定します。

接続の種類には、標準・Secure Core・P2Pがあります。通常はデフォルトの[標準]を使用しますが、より匿名性を高めたい場合は[Secure Core]、Bittorrentなどの P2Pを利用する場合は[P2P]を選択してください。

Secure Core
高セキュリティの中継サーバを経由してから指定したサーバに接続する仕組みです。 VPNサーバの監視を回避できる反面、中継サーバを経由するので通信速度は低下します。
P2P
Bittorrentなどのファイル共有に対応した専用サーバへ接続するモードです。高速なデータ転送に適しており、大容量ファイルの送受信にも利用できます。通常のサーバではP2Pトラフィックが制限される場合がありますが、P2P接続を選択することで安定して利用できます。

ロケーションをデフォルト設定の[最速の国]にすると、接続する際にトラフィックの状況などから通信速度の速いサーバに接続します。ただし、日本国内で使用しても韓国や台湾などのサーバに接続される場合があります。
使用環境で変化しますが、常時接続の場合は特に、国や都市を固定して接続サーバを選択した方が安定して利用できます。

ProtonVPN Android v5 012

NetShield以下はデフォルト設定で問題なく利用できます。

NetShield は Proton VPNの DNSサーバで脅威をブロックする機能です。
マルウェア・スパイウェアのみブロックする[マルウェアのみブロック]と、マルウェア・スパイウェア・広告・トラッカーをブロックする[広告やマルウェア、追跡をブロック]があります。
プロファイル作成時は、デフォルト設定で[広告やマルウェア、追跡をブロック]が有効になっています。

プロトコルは「通信規約」のことで、プロトコルの違いによって、速度・安定性・対応環境が変わります。
Proton VPNでは、デフォルトで最適なプロトコルを自動選択する[Smart]が選択されているため、特段の理由がなければ、デフォルト設定で問題ありません。

Proton VPNで利用可能なプロトコルは、WireGuard(UDP/ TCP)・OpenVPN(UDP/ TCP)・Stealth(TCP)です。UDPは通信速度が早く、TCPは安定性に優れています。
WireGuardは高速でセキュアな反面、標準仕様では固定 IP設計のため匿名性が不十分だと指摘されていますが、Proton VPNは double-NATを使用して接続を動的にプロビジョニングしており、OpenVPNや IKEv2と同レベルで匿名化されています。

Proton VPNは、標準の動作としてプライバシー保護に優れた Strict NAT(タイプ3)が適用されます。Strict NATはセキュリティが高い反面、P2P通信や双方向通信が制限されやすく、オンラインゲームやビデオ会議で接続が不安定になる場合があります。
そのため、不具合が発生する場合は、Moderate NAT(タイプ2)を有効にすることで、接続性や応答速度が改善される可能性があります。

通常 VPNは通信する際に二点間を直結してトンネルを作り、外部から遮断するため、VPNが有効の場合は LAN上のデバイスにもアクセスできません。
[LAN接続]を有効にすると、VPN接続中でも LAN上のデバイスへのアクセスが可能になります。
基本的にデフォルトで有効になっていますが、VPN接続時に LAN上の NASやプリンタにアクセスできない場合は、設定を確認してください。

VPN接続を確立した際に、指定したサイトを自動的に開く機能です。デフォルト設定で無効になっています。

カスタムDNSは、Proton VPNの DNSサーバ以外の DNSサーバを使用する際に設定します。ただし、カスタム DNSサーバを使用すると、NetShieldは利用できません。
また、DNSサーバは 匿名性を確保する重要な部分なので、ノーログポリシーや DNSリーク対策など、信頼できるサーバの使用が前提になり、通常は変更不要です。

ProtonVPN Android v5 013

キルスイッチやスプリットトンネルは、[設定]で編集します。また、プロファイルを利用しない場合は、[設定]のプロトコルなどが使用されます。

スプリットトンネル は、指定したアプリや IPアドレスを VPN接続から除外または適用する機能です。
常時 VPN接続時に VPN接続では利用できないアプリを指定したり、特定の IPアドレスにアクセスする場合のみ VPN接続を有効にするなど、柔軟な設定が可能です。

キルスイッチは、VPN接続が何らかの原因で切断された場合に、すべてのインターネット通信を遮断して情報が漏洩するのを防ぐ機能です。
Androidは OSレベルで VPN接続を管理でき、[キルスイッチ]は Androidの設定で行います。

ProtonVPN Android v5 007

[設定]の[キルスイッチ]には Androidの VPN設定画面のリンクがあり、タップすると Proton VPNが表示されるので、[設定]アイコンをタップします。

ProtonVPN Android v5 008

[キルスイッチ]を有効にする場合は、[常時接続 VPN]を有効にします。

[常時接続 VPN]のみ有効
VPN接続を切断すると通常回線に接続し、通知に VPN切断のアイコンが表示されます。
「常時接続 VPN」と「VPN以外の接続のブロック」を有効
VPNに接続するまでインターネット接続が遮断されます。

デフォルト接続は、ホーム画面の[接続]ボタンをタップした際に接続するロケーションを指定する機能です。
プロファイル作成時は、プロファイルに接続してから[デフォルト接続]の設定を開くと、作成したプロファイルをデフォルトの接続先に設定できます。

VPN Acceleratorは、VPNのトラフィックをマルチコアプロセッサを使用して負荷を分散させ、VPNの通信速度を向上させる Proton VPN独自のテクノロジーです。
デフォルトで有効になっています。

高度な設定

[高度な設定]は、通常デフォルト設定で問題ありません。

代替ルーティングは、Protonのサイトやサービスがブロックされた場合のバイパス機能です。
デフォルトで有効になっています。

IPv6は、インターネット接続におけるIPv6トラフィックをVPNトンネル経由で保護し、IPv6リークを防ぐ機能です。

使い方

Android版ではホーム画面に VPN接続のウィジェットを追加できるようになりました。無料プランでスプリットトンネルが利用できない場合や、有料プランでも「常時接続」を使用しない場合は、ウィジェットから接続のオンオフを切り替えると便利です。

ProtonVPN Android v5 015

ウィジェットは、無料プランの場合[最速の国]にします。有料プランは[デフォルト接続]に設定したロケーションに接続できるほか、サイズの大きなウィジェットでは接続履歴からサーバーを選んで接続することも可能です。

DNS漏れの確認

VPN接続時に IPアドレスが匿名化されているか確認します。

ProtonVPN Android v5 016

VPN接続を確立してから ipleak.net へアクセスします。
Proton VPNでは、[DNS address]も秘匿されるため、[Your IP address]に接続先のサーバ情報のみが表示されていれば匿名化され、DNSリークも発生していません。

WebRTCリークの確認

WebRTCはブラウザに搭載されているリアルタイム通信機能で、ビデオ通話や画面共有などに利用されます。この機能は VPN接続時にローカル IPアドレスやグローバル IPアドレスを直接取得して外部に送信する「WebRTCリーク」の発生リスクがあるため、 ipleak.net の[WebRTC detection]を確認して、何も表示されていなければ問題ありません。
自宅回線やローカルネットワークのIPが表示される場合はリークが発生しているため、ブラウザの設定や拡張機能で WebRTCを無効化するか制御する必要があります。

AI(ChatGPT)による評価

🧠 Proton VPN(Plus / Unlimited)は、モバイル環境でも機能性と安全性を兼ね備えたVPNサービスです。AES-256暗号化やSecure Core、DNSリーク保護などの基本機能は Windows版と同等で、プライバシーと匿名性を重視する利用に適しています。Android版では、OSレベルの[常時VPN]や[VPN以外の接続をブロック]といった設定と連携し、安定した接続を維持できます。

無料プランはゲスト利用や 6か国のサーバ接続に対応し、日常的な利用でも一定の利便性があります。有料プランではスプリットトンネルやプロトコル選択など上級者向けの設定も利用可能です。ストリーミングや P2Pなどの用途にも対応していますが、通信速度やコスト面は利用環境によって評価が分かれるため、他の VPNサービスと比較検討する余地があります。

類似サービスとの比較

項目

NordVPN

ExpressVPN

機能性

操作性

安定性

安全性

価格

◎:非常に良い ◯:おおむね良い △:やや劣る ✕:対応していない

備考

無料版ではロケーションが選択できないため、ジオブロックの回避など接続元の偽装には不向きですが、通信の保護・匿名化・プライバシー保護などは有料版と同等の安全性が確保されており、使用データ量を気にせず利用できる信頼性の高い安心安全なアプリです。
デスクトップ・モバイルともにアップデートで UIが改善され、旧バージョンでは専門的だった設定項目も、簡略化されて分かりやすくなっています。
ただ、VPN単体では他のサービスと比べて料金は割高なため、Proton Mailや Proton Driveなどを併用するプライバシー保護を重視するユーザーに適したサービスです。

更新履歴

  • 2025-09-27:Proton VPN for Androidと Proton VPN Free for Androidを統合し、記事を編集して初版公開
  • 2023-12-29:eizone.infoにて Proton VPN Free for Androidの初版公開
  • 2020-01-07:eizone.infoにて Proton VPN for Androidの初版公開

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